幼稚園受験用語集
- 預かり保育
- 幼稚園の教育時間終了後も引き続き園児を預かること。延長保育と呼ばれることもある。幼稚園教育要領には、「地域の実態や保護者の要請により、教育課程に係る教育時間終了後に希望する者を対象に行う教育活動」とある。実施日数や実施時間は幼稚園によって様々、長期休業期間や早朝の時間帯に実施している幼稚園もある。
- 一斉保育
- クラス全員で同じ活動を行うこと。クラス活動、設定保育ともいう。歌や体操、劇、お絵描き、工作、など内容は様々だが、一定の時間、同じ方法で、同じ活動をする。先生などが設定した教育目標にしたがって行われる場合が多い。
- 課外教室
- 幼稚園の正課とは別に設けられた活動・教室。希望者は個別に申し込んで利用する。園内で実施されるもの、幼稚園を通して、近隣の施設などで実施されるものなどがある。外部の教室や講師などと提携して指導を行っているところもあり、スポーツ、音楽、絵画、英会話、文字や数の教室、コンピュータ、など内容は様々。就園前の幼児や小学生も対象としているところもある。
- 3年保育・2年保育・1年保育
- 幼稚園には満3歳から小学校就学までの間、就園することができる。満3歳になった翌4月から3年間通う場合を「3年保育」、4歳になった翌4月から2年間通う場合を「2年保育」、5歳になった翌4月から1年間通う場合を「1年保育」と呼ぶ。幼稚園は義務教育ではないので、保護者の教育方針や家庭・地域の事情などから保育期間を選択することができる。
- 児童相談所
- 児童福祉法第15条にさだめられた児童に関する諸問題について相談に応じ、援助をしてくれる機関。都道府県に設置され、児童福祉司と呼ばれる職員が置かれている。児童相談所では主に次のようなことが行われる。・ 児童に関する各般の問題につき、家庭その他からの相談に応じる。(1)児童及びその家庭につき、必要な調査並びに医学的、心理学的、教育学的、社会学的及び精神保健上の判定を行う。(2)児童及びその保護者につき、調査又は判定に基づいて必要な指導を行う。(3)児童の一時保護を行う。
- 自由保育
- 園児ひとりひとりの自発性に任せた保育方法。様々な遊具・道具の中から自由に好きな場所で、好きな遊びを行う。自由に遊ぶ中で、自主性や創造性を身につけることが、主な目的。自由遊びという名称で取り入れている幼稚園もある。
- 就園奨励
- 義務教育でない幼稚園に就園させている保護者の経済的負担を軽減、負担の格差を是正し、教育の機会均等をはかる事業・制度。子育てを経済的に支援する。市区町村単位で実施され、所得などに応じて保育料などが減免される。就園奨励制度を実施する地方公共団体に対して、国は補助金を出している。対象となる世帯や条件、減免額、給付の時期などは各市区町村によって異なる。
- シュタイナー
- Rudolph Steiner(1861年?1925年)。ドイツの思想家。人智学と呼ばれる思想体系に基づき、ドイツのシュトットガルドに自由・ヴァルドルフ学校を開いた。自主性を重んじ、豊かで自由な人間を形成することを教育の目的とする。子どもの発達を3段階にわけ、それぞれの段階にあった教育を行うことを主張した。幼児期は模倣などにより、イメージを膨らませ、感受性や直観を育てる。日本にも、シュタイナーの思想や教育方法を取り入れた幼稚園がある。
- 奨学金制度
- 幼稚園に就園させている保護者の経済的負担を軽減することを目的とする制度。幼稚園独自に設けている場合もあるが、給付の条件や対象、実施状況は幼稚園によって様々。
- 早朝保育
- 預かり保育のひとつの形態。幼稚園の始業時間前から園児を預かる。午前7時30分から保育可能なところ、午前8時から保育可能なところ、など実施状況は幼稚園によって異なる。
- 縦割り保育
- 幼稚園のクラスは、同年齢で構成されることが原則となっているが、その年齢の枠を取り払い、異年齢で集団を編成し保育する方法を「縦割り保育」という。一部の活動にのみ縦割り保育を取り入れている幼稚園もある。
- ティーム保育
- 複数の先生でティームを組み、協力して保育する方法。ひとつのクラスに複数の担任を置く場合や、担任以外に、特定のクラスに属さない先生が協力して保育を行う場合などがある。外部から講師を招いて、担任と協力して保育する場合もある。行事の際にティーム保育を導入する幼稚園もある。
- 入園説明会
- 入園希望の保護者や幼児を対象とした説明会。幼稚園の教育理念や教育方針などの説明、入園後の保育内容、入園方法などの説明を行う。保護者のみを対象とするところ、幼児も参加できるところなどがある。また、説明会と同時に幼稚園の施設・設備を見学したり、体験入園ができるところなどもある。実施時期や回数、実施内容などは、幼稚園によって様々である。
- 満3歳児就園
- 満3歳に達した時点で就園すること。これまでも、学校教育法で「幼稚園に入園することのできる者は、満3歳から」とあり、満3歳になれば次の4月を待たずに入園することは可能であった。平成12年度から満3歳児も就園奨励金などの対象となり、受け入れる幼稚園が増加した。入園時期、クラス編成、保育態勢、内容などは幼稚園ごとに異なる。
- モンテッソーリ
- Maria Montessori(1870年〜1952年)。イタリアの医者、教育家。障害児教育で行った方法を、広く一般にも取り入れ、「子どもの家」と呼ばれる施設で実践した。モンテッソーリ・メソッドと呼ばれ、自主性を重んじるところに特徴がある。独自の教具を使用したり、日常生活の動作・行動を訓練したりする。日本にも、モンテッソーリの思想や教育方法を取り入れた幼稚園がある。
- 幼稚園教育要領
- 文部科学省による、幼稚園教育の基本や目標、ねらいや内容を定めたもの。平成10年に改正され、平成12年度から施行されているものが最新である。次のような特徴がある。(1)遊びを中心とした楽しい集団生活の中で、豊かな体験を得させるとともに、幼児期にふさわしい道徳性の指導を充実。(2)内容構成は、「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」の5領域で構成。(3)地域の幼児教育のセンターとしての役割と預かり保育の機能の充実。
- 幼稚園見学
- 入園希望者が幼稚園の様子を見学すること。幼稚園見学会として、日程が決まっているところもある。申し込めば、随時見学できるところもある。質疑応答や相談の時間を設けているところもある。実施時期や回数、方法、内容などは幼稚園によって、様々である。